家相

  • 2007年5月14日

建築の設計をしていると家相のことで頭を悩ませることがある。クライアントより玄関は南東にして欲しい。階段は中央にないように。鬼門や裏鬼門に入り口や水廻りをもってこないよう。などなど。山ほどある要望と敷地の制約、法的な制約、コストの制約などさまざまな諸条件を乗り越えてできた快適な生活のできるプランが、家相によって否定されるときはかなりつらいものがある。家相の中には家を造るうえで避けたほうがよい生活の知恵のようなものもあるが、建築設計をしていると、そういった現代にあった知恵はおのずと盛り込まれていることが多い。もちろん完璧とはいかないが。幸いにして最近は、できる範囲で考慮してもらえるといいという感じのクライアントの方々が多いので助かってはいるが。先日も打合せ中に家相のことがでていたのを思い出し、ふと我が家の鬼門、裏鬼門を考えてみたら な、なんとその方向に玄関とお風呂があるではないか。家相的には最悪?!それでも楽しく仕事をさせてもらっているし、家族も仲良く楽しく生活しているのだから、これを改善したらかなり運気が上がるぞ!などと急に素人のようになってしまって、10年以上も生活をしている我が家の隠れた真実を発見したことに少し興奮してしまった。これは早速、妻に報告しようと思ったのだが、建築とは無縁の仕事をしているので、かえって、いらぬ心配のたねになってもと思ってやめにした。ちなみにこの家は築40年ぐらいの超ボロ家で私の設計ではありません。