住宅版エコポイントてどう?

  • 2010年4月22日

新築住宅で、エコポイントをとるには住宅の音熱環境が、
ある一定の基準以上であることが必要で、それを図面等で資料を
評価機関に申請し証明してもらう必要があります。
昨日、その申請書を出しにいってきたのですが、
昨年末、でてきた法律で、どうすればエコポイント
対象住宅となるのか、なかなかわかりにくいものでした。
住宅業界ではメーカーがいち早く内容を把握し、
それに対応した建材であることをPRしてはいるのですが、
われわれのような個人事務所では、なかなかその内容を
しっかりと把握するすべがなく、もともとエコポイントが
とりやすいように都合よく設計しているわけではなく、
元の設計をわずかな仕様変更で何とかしようと考えたため、
なおのこと理解に苦しみました。
ともあれ、なんとか書類は出してきたのですが、いろいろとわかってきました。
エコポイント証明を取得するためには、申請料がかかります。
おおむね3万円前後です。
また申請手続きも素人ではなかなか出来ませんから、代理業務が発生します。
ある代理業務を行っているメーカーのその費用が7万円だそうです。
あわせて10万円が、事前に現金で住まい手側にかかってしまうわけです。
30万ポイントといえども実質20万ポイントなわけです。
こんなことはあまりPRされていないので、皆さん30万円もらえるんだと
普通に思ってしまいます。
(私もその代理業務をうけたまわっている立場でえらそうなことは言えません。
でも、何とかその半分でやっていますが。)
その上ポイントは利用できる商品に制限を受ける。
例えば、環境に配慮した商品であったり。
普通に現金のように使用できないわけです。
(電子マネーにはかえるようには出来るようだが)
そもそもエコポイントは停滞している経済を刺激するために
始まったもので、エコロジーは後付け的なも。
エコロジーポイントではなくエコノミーポイントと、
私なりの理解をしているのですが、
ひとつの制度で2重にも3重にも効果を得ようとかんがえる
この国のにんじん作戦。
ハウジングエコポイントカップ賞レース
エントリーに10万円。出走条件として性能のよい馬具をつける。
ゴールしたら、みな30万円相当のにんじん。
でもこのにんじんは料理しにくい。
はたして得なんだろうか。いやいや環境のために!
みんなレースが終わったら何のために走らされたのか、
忘れてしまうんでしょうね。
私的にはこの制度、違和感や嫌悪感をどうしても覚えてしまいます。
やっぱりCO2削減のために配慮した住宅には30万円の補助金を出すという
シンプルな制度にするべきです。